小説 紙で読むか電子で読むか問題
ふと思い、先日このようなアンケートをTwitterにて実施した。
「小説を読む時の媒体は紙が多いか、電子書籍が多いか」
結果としては3:1の割合で紙:電子となった。自分は紙で読む事が多いので大体予想通りだったのだが、電子派のフォロワーさんの中には結果に驚いている方が多かった。
そもそも自分は何故紙派なのか、今まで深く考えていなかったのでこれを機に自分なりに考察してみた。
◎貸せる
これが自分の中で一番大きい要因である気がする。社会人1年目の時に帰省して高校の同級生2人と会う機会があったのだが、2人に小説を貸した事がきっかけで今でも本を読むようになったと言われた。実のところ貸しすぎて何の作品を貸したのか全く覚えていないのだけれど、素直に嬉しかった。この成功(?)体験が根底にあって「面白かったら貸すかもしれないし……」という意識の下でつい紙の小説を手に取っている可能性が大きい。
実際、高校に限らず小説の貸し借りは昔から行っていた。話題の共有だったりお互いにとってあまり触れなかった分野を触れる機会、好きそうな作品を勧めてヒットさせた時の快感など……こういった要素は何歳になっても衰える事が無かった。60歳を超えても現在進行形で様々なコンテンツに触れている父親の影響も少なからずあり、「色んな作品を教えられるのはカッコいい」という漠然とした憧れは小さい頃からあったと思う。
分かりやすい理想としては「バーナード嬢曰く。」にて繰り広げられるやり取りかもしれない。
◎古本なら安い
100円で面白い作品と会える可能性があるのは、一種の宝探しをしているような気分だった。特に中学2年生の頃地元に古本屋が出来た時には非常に喜んで本を読み終えては足を運ぶルーティンが出来上がっていた。父親が古本屋で働いていた事もあり、古本には全く抵抗が無かったのもある意味環境に恵まれていた。社会人になってある程度自由に使える金銭はあるが、若い頃はやはり100円で1冊買えるという価格設定に惹かれていた。
◎寝る前に読むとよく眠れる
年を取る度に睡眠の質が下がっている気がしているが、スマホやPCから離れて本を読んでから寝ると寝つきがかなり違う。単にスマホ老眼なだけかもしれない。
◎表紙や帯が好き
特に定期的に変わる帯は紙の特権だ。
◎本棚に置ける。
コレクション趣味かな?
◎妻が紙派
結婚してからはこれも大きいけど、つまるところこの理由も「貸せる」に繋がる。
逆に、電子書籍を今後読む場合にどういうメリットがあるかな~と考えてみた。
◎セールが行われる事がある
新品の小説はほぼほぼ定価で販売されるが、電子書籍はセールがそこそこの頻度であ開催される。しかも新品にしては破格の割引率である事も多々ある。実は1巻だけ電子で読んだ「りゅうおうのおしごと!」も半額ぐらいになっていたので1~6巻をkindleにてまとめ買いした。
◎スペースを取らない
紙の本については引っ越しの度に苦労しているし、スペースは毎日悩んでいる。
◎文字の大きさを変更出来る
フォロワーさんに言われてなるほどと思った。今はハードカバーで「三体」を読んでいるが本の大きさに対して字の小さい事よ。
◎片手で読める
先述の「りゅうおうのおしごと!」は電車で片手で読めて便利だなーと思った事を今でも覚えている。電車やバスに乗る時間が多いなら選択肢としてはかなりアリだな……と思った
ここまで書き出して整理してみると、自分にとって小説は「貸したくなる程の好きな作品なら電子で買った後でも絶版していない限り簡単に紙で買える」という一つの考えに至った。実は、漫画は電子書籍で買う事もあるのだがそれは単にジャンプラや無料開放などで電子媒体で漫画を読む事に慣れていた理由があったからだと思う。そして小説はあまり電子媒体で読まないだけ、慣れの有無の問題に過ぎなかった可能性が考えられる。
じっくり電子媒体で読んでみて、どうしても慣れなかったらまた紙で読んでいけばいいし、慣れていったら純粋に読書の選択肢が増える。また、流石に学生時代と比べると小説を人に貸す機会は減っていると思うので、そういった意味でも良い機会かもしれない。
Kindleで気になっている作品があったら今度買ってみようと思う。「りゅうおうのおしごと!」も気が向いたら続きを読みたい。そうこうしている内に、電子書籍として購入した作品を他人にレンタル出来る機能が当たり前の世の中になっているかもしれないし。
以上、自分語り記事でした。